修道士カドフェルとは、イギリスの作家、エリス・ピーターズの作品です。
　修道士であるカドフェルを主人公に、ウェールズにほど近い、イングランドのシュルーズベリ、中世の修道院を主な舞台とした推理小説のシリーズで、全２０巻+α。
　1995年に作者が亡くなり、結果２０巻で完結となりました。

　近年、NHK BS2でデレク・ジャコビ主演のドラマも放映されていますし、このドラマのビデオも出ています。

　修道士といっても、推理小説の主人公になるほどですから、カドフェルは人生経験も豊富、長い十字軍従軍の経験もあり、信仰一遍ではない、幅のある人物です。

　歴史的な背景は、イングランドの王位をめぐるモード女王とスティーブン王の争いがずっと続いている１２世紀の半ばです。

　どうですか？なんだか面白そうでしょ？

[書誌一覧]

　全て現代教養文庫ミステリ．ボックス 〔光文社文庫での刊行が始まっています。まだ広告しか見たことないんですけど〜）

1.　『聖女の遺骨求む』"A Morbid Taste for Bones" (1977)

2.　『死体が多すぎる』"One Corpse too Many" (1979)

3.　『修道士の頭巾』 "Monk's-Hood" (1980)

4.　『聖ペテロ祭の殺人』 "Saint Peter's Fair" (1981)

5.　『死への婚礼』 "The Leper of Saint giles" (1981)

6.　『氷の中の処女』 "The Virgine in the Ice" (1982)

7.　『聖域の雀』 "The Sanctuary Sparrow" (1983)

8.　『悪魔の見習い修道士』 "The Devil's Novice" (1983)

9.　『死者の身代金』 "Dead Man's Ransom" (1984)

10.　『憎しみの巡礼』 "The Pilgrim of Hate" (1984)

11.　『秘跡』 "An Excellent Mystery" (1985)

12.　『門前通りのカラス』 "The Raven n the Foregate" (1986)

13.　『代価はバラ一輪』 "The Rose Rent" (1986)

14.　『アイトン・フォレストの隠者』 "The Hermit of Eyton Forest" (1987)

15.　『ハルイン修道士の告白』 "The Confession of Brother Haluin" (1988)

16.　『異端の徒弟』 "The Heretic's Apprentice" (1989)

17.　『陶工の畑』 "The Potter's Field" (1989)

18.　『デーン人の夏』 "The Summer of the Danes" (1991)

19.　『聖なる泥棒』 "The Holy Thief" (1992)

20.　『背教者カドフェル』 "Brother Cadfael's Penance" (1994)

『修道士カドフェルの出現』 "A Rare Benedictine" (1988) 短編集

[カドフェルとの出会い]

　正確にはもう覚えていないのですが、営業職だった頃、ルートセールスの途中で、六本木の青山ブックセンターで１巻を見つけたのが最初だったと思います。このシリーズの存在はそれより前から知っていて、機会があるたびに探していたのですが、１巻になかなか巡り合えなかったんです。
　それからは当時出ていた数冊を順番無視で買い込み（でも順番通り読んだ）、残りは新刊が出るたびにすぐに買っていました。
　最初の頃の訳者あとがきだったか解説に紹介されていた「修道士ファルコ」（青池保子　白泉社）はちょうど同じような時期に買って読んだばかりだったので、大喜びしたのをよく覚えています。
　考えてみれば、「薔薇の名前」（映画　薔薇の名前）なども好きだし、自分でも修道院風の舞台の作品を書いたりしているので、好みはバレバレですね(^^;)

[ドラマについて]

　すべての放映を見たわけではないのですが、何話分かは録画して、見ています。
　そのビデオテープが掘りだせたら、一巻を読み始めた灯台守氏と一緒に見直して、簡単なレポートでも載せようと思っています。