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聖地巡礼記2
1
湖との再会
  

 湖に帰ってきた!
(帰ってきたんだ)
 七年ぶりに見る静かな湖の風景は何も変わっていなくて、安心した。
 また来たよ。今度はヨットに乗って、ヤマネコ島に上陸するために!
 この日のために私はヨットを始めたのだ。

第2回 聖地巡礼記 暫定版

 1997年、わたしは勤めていた会社を辞め、念願のイギリス旅行へ旅立ちました。もちろん第一の目的地は湖水地方です。

 いやあ、イギリスの田舎、よかったです。ヨーロッパに行ったのがそもそも七年振りでしたから、見るもの聞くもの、すべてが新鮮でしたね。
 天気も非常によくて、前回の半分以上雨、がうそのようでした。雨がぱらぱら降る日は何日もあったけれど、たくさん降ったのは、一日だけだったかな?

 コニストンも七年振りでした。前回は湖を見たこと、オールドマン(カンチェンジュンガ)に登ったことだけで満足しましたが、今回はせっせと歩き回りました。事前の準備や調査が不十分だったために、あれも知らない、これもできない、と言った状況だったのは残念でしたけど。ニフティの会議室のログだけでもていねいに見直して行けば、かなり先人の現地情報を得ることができたのに、と少々残念ではあります。まあいいや、いつかまた行くということで…(笑)

 何せ、出発前は体調がよくなく、出発前の用意もろくにできませんでした。荷物を作ったのも出発当日の夜明け前。睡眠不足で頭が働かず、何を詰めていないのかよくわからない。確かめる元気もない。ううう、気持ち悪かったです。

(追記はこの色です)

7/11 香港観光。
7/12 移動日。ロンドンへ。
7/13 ロンドン観光。
7/14 湖水地方への移動日。アンブルサイド泊。
7/15 バスでコニストンに移動。ヨットに乗る。
モーターボートでピール島周辺まで行く。
7/16 ヨットでピール島上陸。
7/17 グラスゴー経由でスカイ島に移動。(「スコットランド幻想」その2、準備中)
7/18 スカイ島観光。
7/19 インヴァネスに移動。
7/20 オークニー島に移動。
7/21 オークニー島観光。
7/22 オークニー島観光。
7/23 カーライルまで移動。
7/24 レンタカーでハドリアヌスの壁を観光、コニストンに移動、S&Aクルーズに乗る。
7/25 ラスランドに墓参、ダリエン、馬蹄湾候補のコンビと、ツバメの谷、マス湖を探検。Beacon Hillに登る。犬小屋、イグルー訪問。
ハイニブスウェイトとバンクグラウンドなどは前を通っただけ。
7/26 レンタカー返却のためウィンダミアへ。手漕ぎボートで雨の中ロング
島を一周。Steamboat Museum見学。バスでコニストンに戻る。
7/27 ユースホステルで知り合った日本人女性を誘ってカンチェンジュンガ
再登頂。再び峰を縦断するルートをとった。
7/28

バスでケンダルに移動。素敵なオフ会!(通称:世紀のケンダルオフ(笑)) そのままロンドンへ。

 

 7/11
午後から香港観光。

 さすがに、左側通行だということぐらいしかイギリスの植民地としての面影は全然見当たらず、初めての香港だから余計なのか、何が変わったのかさっぱりわからず。町中が「慶祝回帰」の文字と飾り付けにあふれていました。

 町中に踊る龍が「女海賊の島」を思い出させました。

7/12 
 香港観光。アラン・チャングッズとか、買ったりしました。

 同行の友人S。特にこのころ香港スターにハマっていた。
 香港って、なんか妙になじむ……
 夜の便でいよいよロンドンへ。
7/13 
 ロンドン観光。日曜の早朝だったので、何もすることがない。お店もあいてないし、美術館や博物館は早くて十時からだし。アールスコートのユースホステルの荷物室(汚い!)に荷物を置いて、とりあえずハイドパークコーナーに行き、親切な警官に呼び止められ(私は必ず一度は公園でお巡りさんに話しかけられる。過去のロンドン訪問では百パーセント)ホースガーズの交代があるよと教えてもらう。
(多分危険とか要注意人物には見えてないと思う……)
 ばしばし写真をとる。

 公園の奥に歩いて行っては少々昼寝。

 てくてくケンジントン近くまで歩いて、ヴィクトリア&アルバート美術館に初入場。七回目のロンドンだというのに。
 ともかく見るものがたくさんあって、疲れた。肝心の企画展(現代モードの「カッティングエッジ」)を見損なってしまうが、体力の限界だから仕方ない。美術館のレストランで取った昼食はまあまあ。

 留学中の友人との待ち合わせのため、夕方閉館間際の大英博物館に移動。アッシリアのあたりだけうろうろして、写真などを撮るが、ショップがすぐ閉まってしまい(閉館だからあたりまえだが)追い出されかかったところで友人と会う。
 観光客御用達の「ポーターズ」でいわゆるイギリス料理を食べる。まずくはないが、うまくもない。なんと言ったものか……

7/14
 湖水地方への移動日。列車の時刻が調べておいた時刻表より十分遅い。よく時刻表を読むと月曜日は十分遅れと書いてある。と言うことは自動的にオクスンホルムでの乗り継ぎが間に合わない(ロンドンからの列車の到着/ウィンダミア行きの出発が同じ時刻)。それに加えて列車の発車が五分ぐらい遅れる。
 席はほぼ満杯。予約席がとても多い。日本人の乗客(ほとんどが女性二人連れかグループか親子)が山ほどいるが、どうも皆湖水地方へ行くらしい。スーツケースの友人を見捨てて列車に突進し(みな走っていた)とりあえずぱっと座ったので二人分の席は確保できたが、ハイシーズンは予約したほうが楽かもしれない。特に団体の場合。

 当然のようにもう少々列車は遅れ、乗り継ぎは次の便になる。駅でサンドイッチとジュースを買って昼食。

 みんなオクスンホルムのホームに座り込んでいる。非常に日本人率が高く、ほとんど半分近い。ユーストンの駅では見かけなかったカップルもいる。香港でもロンドンでもこれほどではなかった。

 オクスンホルム/ウィンダミア間も混んでいる。全員座るには座れるが、席は選べないほど。

 ウィンダミアの駅につくとぱっと日本人の旅行者の姿を見かけなくなる。皆ウィンダミアの町に繰り出したらしい。

 私たちは駅前からアンブルサイドへのバスに乗るので、駅前に止まっていたバスの運転手に聞くと、すぐあとにグラスミア行きのオープントップバスが来るから、それに乗りなさい、と言われる。親切なことだ。

 指示された場所には日本人の親子連れ(三十前後の姉弟とお母さん)がいる。すぐに黄緑色のオープントップバスが来る。前回はこんなもの見たことがなかったので感動する。

 バスではお札だとまずつり銭が出ないので注意が必要である。なんとか小銭をかき集めて二人分払う。結構高い。

 前回もそうだったが、バスはかなり飛ばすので、二階席はかなりこわい。帽子も飛びそうになったし、荷物で手がふさがっていたら走行中にはとても立てない。

 天気はいいので気分は最高。左手に時々湖が見えるようになると、アンブルサイドの町が近い。

 町中は一方通行が多く、バスはどちら方面行きもすべて同じルートで町のたった一つのバス停に止まる。反対方向行きも同じなので気をつけなければならない。また、観光シーズンは時に渋滞するので、注意が必要だと思われる。

 アンブルサイドのツーリストインフォメーションで、(湖水地方の次に訪れる予定の)スカイ島の宿を頼む。
その間に、

「In The Footsteps of Swallos & Amazons」

「in the search of SWALLOWS & AMAZONS」を購入。
 この日はアンブルサイド泊。最初からコニストンの町に入ってもよかったのだが、もともとの計画では、この日ロンドンからの移動途中にストラトフォードに寄るつもりだったので、アンブルサイドに宿をとってあったのだ。
 チェックインしようとしたのだが、宿の主人が外出していて手間取る。夕食の約束をしていたウィンダミア滞在中の友人二人とバス停前のツーリストインフォメーションで先に会ってしまう。
 改めて宿から届いた最後のファックスを見直すと、私たちが五時ごろ到着します、と書いたのにもかかわらず「六時にお待ちしています」になっている。
 気付かなかった私も私だが、ひどい話だ。きれいな宿だがまったく人気がなく、よっぽどはやっていないのかと思ったら、その晩もどうも満室だったらしい。不思議だ。
 確かにその宿は小規模なB&Bであるのにもかかわらず、ファックスはあるし、留守番電話もあったから、積極的なのかもしれないが。ちなみにツインで一人21ポンド。もちろんもっと安い宿は存在する。ただし、ファックスで予約できるところはあんまりない。
 「日本人はみんな一泊しかしない」と主人に言われる。ごもっともである。大体の方々は、うさぎさんやワーズワースの世界を求めて訪れるのだから。でも私たちはグラスミアやホークスヘッドに行くのではないのだ。気にしていられるか。

 夕食は「アンブルズなんとか」というちょっと洒落たレストラン。本日の料理の鮭のステーキはおいしかったし、山ほど季節の野菜がついてきて、すでに旅の生活が長い友人二人はとても喜んでいたが、全員口をそろえていうことは「なぜイギリス人はこんなに野菜を茹ですぎるのだろう」。友人二人は一年のロンドン留学を踏まえて言っているし、私と同行の友人も、過去のイギリス滞在経験からもこれが間違いないことを知っている。
 結論。「きっと、これがおいしいと思っているんだよ」

 夕方、湖畔のバス停まで友人を送った帰り、北極を探すが、プレートは見つからず。しまった。(NiftyのFSHIP、ティールーム・アーサー・ランサムの)過去ログをしっかり読めばよかった。
 しかしこの当たりであろうと見当をつけてたくさん写真を撮り、ローマの砦のあとも探検する。なかなか面白い。ちょっと雨がぱらつく。
 さまよううちに、夕暮れが深くなる。
 アンブルサイドの街角で見つけた、美しい庭
7/15   朝、危うく乗り遅れそうになったバスでコニストンに移動。ウィンダミアからの友人二人が運転手に言ってバスを待たせていてくれた。それでもほぼ時刻はぴったりのはずなのに。
 バスは、よっぽど混雑していない限り、非常に時間は正確で、早めに行っておいたほうがよいらしい。手を上げないと止まらないバス停(request stop、例えばSteamboat Museumとか)も多い。
 
 Black Bull Inn にチェックイン。部屋はビール工場の並びのコテージ。

 まだ部屋には入れないが、頼んで着替えさせてもらう。 

 コテージの入り口
 歩いて船着き場まで。
 ここらへんにはトイレはこのうら(このBoating Centreの事務所の建物から少し離れたTea Room Blue Birdの建物)にあるだけ。
  ヨットのレンタルはメールで予約。特に帆走技術の証明は求められず。一応、乗ったことのある艇種は予約のリクエストメールに書いておきました。
ライフジャケット(自分のは持って行ったけど)も貸してもらえます。確かこの時はタダ。
 まず最初に、いくつか注意を受けました。
 1)岸に近寄りすぎない
 2)沈(転覆すること。こういう今時の小型ディンギーは、ツバメ号やアマゾン号のような竜骨のしっかりした木造船に較べて、実に簡単にひっくり返ります。)しても起こそうとせず、フネから離れないで救助を待つこと。
   2日間お世話になった、レンタルヨットSAL号。
 そういえばSALってどういう意味だろう。塩? それとも女の子の名前? まさか超音速航空物理研究所じゃないよね(^^;
  4人で乗り込んで、湖の北半分を気ままにセーリング。
  何人乗れるのか分からないが、このメンツ4人はOKと言われたので。
 友人Sと交替で舵を握る。風さえよければヤマネコ島方面に行きたかったけど、時間的に上陸は厳しいし、小柄な女性でも4人乗ればそれなりに重いし、そもそも順風とは行かず。
 それに、せっかくの島への上陸は、ランサマイトでもある友人Sと二人で喜びを分かち合いたいなあ、という気持ちもあった。
 一旦帰港して、Boating Centreへ。せっかくだから、噂の電気ボートに乗ってみようと思ったのだ。

 何せ、二日間ヨットを貸切にするので、上得意と見られたらしく、モーターボートを一時間ぐらい借りたいのだが、と持ちかけると、ただにしてくれると言う。らっき〜!

  喜んでヤマネコ島ことPeel島を目指す。

 片道で40分ぐらいかかる。思ったよりはスピードが遅い。運転は超簡単。ハンドルと前進後退のレバーだけでかなり微妙な操作もできる。
 全員で代わる代わる操縦する。
 ピール島の間近までいく。カヌーの子供の大集団が上陸していて、ちょっと近づく気が起きない。島中が百人ぐらいの子供であふれている。上陸しようとも思ったが、港の中にもカヌーがあふれていたのでやめることにして、島の南側(かなり岩が出ているので大回りしないと駄目)を見にいく。
 友人二人がウィンダミアに戻るバスの時間が早いのと、雨がぱらぱら降り出したので、四時ごろには上がる。

 夕食は Black Bull Inn。ベジタリアンメニューも何種類もあって面白かった。Black Bullのビールは、オールドマンとブルーバード。ぜひ両方試して見てください。

 エールとビターですが、どちらがどちらだかは忘れました。私アルコール飲めませんので(笑) 味見だけはしたけれど。(当時、胃潰瘍が治ったばかりだったのです。)
 食事はなかなかおいしい。いわゆるパブである。

 7/16 
 朝、ヨットの会計をする。カードが使える。

 Boating Centreのおじさんの愛想はよい。島に行くので、早く出るつもりだったが、結局昼近くなっての出発だ。

 すてきなヨットとミーティング(すれ違うことよ)。
手前に映っている赤いロープはメインシート(メンシート)、それがついている木の棒がブームです。 
 これもまたレンタル艇のLiz号 (Wayfarer)
 スキッパーはお父さんのようだけど、見た感じ、腕は今一だったなあ。
 風は微風で前日と同じで南から南南西ぐらい。かなりシフトする(風向きが変わること)ので風をふっとのがしたりするとどこから風が来るのかすぐにわからなくなって苦労する。毛糸でも持っていって、風見にすればよかった。私はジョンのようには風が見えない。
 湖の岸の丘陵の高さで風が変わるらしく、突然ブロー(突風)が入って苦労する。次第に慣れてくるので気にしなくなった。二人とも視力がいまいちなので、水面だけを見てもブローが読めず、大変なのだ。
(風が吹いているところでは水面の色が変わる。それが近づいてくると、風が来ると分かる)
 Steam Boat "Gondora"。前回コニストンを訪れたときにPeel Islandを見た船。
 ランサム展に出品した写真。ここに並べておくと一見島に向かっているように見えるが、実は北上、帰航中。防水のレンズ付きカメラで撮影したもの。
  Peel Island(ヤマネコ島)の最北端。もともとは松の木(灯台の木)があったが、現在はTARSメンバーが植えたという2代目のみ。

 このあと、ランチをとったのはこの岩の上になる。

 風はそれなりにあるのだが、切り上がり(風上に向かって進む角度のこと。切り上がり性能は船や条件によって違う。風に向かって見かけ上45度ものぼれれば御の字。)がイマイチよくなくて、なかなか風上に進まない。かなり時間をかけて島まで到着する。

 やはり前日のようにお子様がたくさんいるが、港の中にはいなかったので(泳いでいるのはいたけれど)入港を決行。船首で私が両足を突き出し、岩をオール片手に避けながらそろそろ入った。風が少し弱まったのも幸いし、スムーズに入港。ともかく外側を大回りし、まっすぐに入るのがこつのようだ。

 水打ち際の大岩にもやいを繋ぎ(親切に手伝ってくれたのは、子供の引率の先生らしかった)上陸。子供たちの集団(二、三十人?)のほかにも何組か上陸者(若者と大人)がいる。上陸場には、わりと大型のヨットが四艇ぐらい接岸されていた。子供たちは、どうやらこれできたらしい。しばらくすると二艇に分乗して去って行った。前後して、やはり制服の年かさの青年(と行っても少年なんだろうなあ)たちが去っていく。犬連れの女性もクルーザーで去っていく。急にしんとして、それらしい雰囲気になってくる。

 同行のクルーS(わたしのドライスーツ着用)。中学時代にランサム全集で洗脳、ヨットのいろははわたしが教えましたが、社会人になってからセーリングクラブにも参加し、ディンギーで単独出航もできるレベルに!
 心強い、最高の同行者でした。さすがのわたしも単独航で、異国の知らない海(湖だけど)には出られませんでした。改めて、感謝。
 ここに自分の帆走するヨットで訪れる、というのが小学校二年生で初めて「ツバメ号とアマゾン号」を読んでからずっと、わたしの生涯の夢でした。
 イギリスについて、湖水地方に着いていろいろ調べ、英語を勉強し、ヨットを習い、旅行手配を学び(笑)、資金を貯め、同行者を見つけて育て(^^; ようやくこの日、夢が実現したのです。
 港の東側の高い岩から見下ろした、秘密の港のSAL号。
 秘密の港の奥の高い岩。これに隠されては確かに簡単には港の中は見えない。まあ、真南に行けばよく見えますが(笑)
 上陸地にひしめくカヌー群。木々の枝振りがかなり低く、狭くて暗い。
 多分、キャンプの場所。かなり狭い。

 ナショナルトラストの看板。この後このあたりにいろいろなメモリアルな出来事があったらしい(^^)

 ヤマネコ島、大混雑。

 小高くなっているキャンプ地の辺りを探検していたら、ものすごい勢いで走り回る子どもたちの集団とぶつかりそうになってヒヤリ(^^; この島はやっぱり子どもサイズかも……

 人気を避けて北の端の岩の上でcoopで買ったサンドイッチの昼食を取っているあいだに(ミネラルウォーターのボトルを落として、泳いだのは私。やっぱりウェットスーツ着て行ってよかった)人気がなくなって、気付いたら私だちだけだった。

 誰もいなくなったころから風が強くなってきたので、早めに帰ることにする。途中までは追い風だったが、どういうわけか帰りも間切る羽目になった。
結構大変。もっと乗っていたかったが、体力が尽きたので上陸、ヨットを返却、

鴨に餌をやり、帰ることにした。

 帰航した桟橋で。

 後ろの背の高いかっこいいお兄さんはBoating Centreの係員。艤装もすべてやってもらえるし、後片付けもしないでいいので、らくちんです。

 船つき場の前の Blue Bird という名のティールーム(と言うほどたいそうなものではない)でお茶。スコーンがおいしい。ずっと風に当たっているとかなり冷えるのでホットチョコレートがありがたい。
 次にコニストンに来るまで(一週間スコットランドを旅行してからまた自分だけ戻ってくる予定だった)、ウェットスーツや不要な荷物をユースホステルに預けようとてくてく歩いていくと(七年振りなので、すっかり道を忘れていた)前日島で会ったお子様の集団に迎えられる。最初にユースを予約しようとしたときに、いっぱいだと言われたのはこのせいだったらしい。
 夕食は向かいのYewdale Hotel 。上品なレストラン。本日のパイを頼んだら、ものすごい量で大変だった。友人はパンを鴨にやるんだといって隠匿する。ローカルビールと頼んだら、出て来たのは「カンブリアなんとか?」だった。
 この日も時折ぱらぱらと雨が降った。
 7/17 グラスゴー経由でスカイ島に移動。
 Black Bull Inn は結構高い。一人31ポンドだったかな?(ツイン1泊)  二日泊まったし、結構まとまった額が出ていく。
 朝、9:10のバスに乗ろうとしたら、乗り遅れた。時間通りにぴったり出ていくのだ。次のバスでは予定の電車に間に合わない。仕方なくタクシー会社に電話。コニストン、駄目。ホークスヘッド、駄目。アンブルサイドの会社にかけてから三十分かけて車が到着し、アンブルサイドのバス停まで送ってもらう。とんだ出費となったが仕方ない。
 湖水地方でタクシーが必要な場合は、前もって予約なさるのがよろしいと思います。台数に限りがあるので。流しなんてもちろんありませんしね。
 湖水地方にしばしの別れ。

 Oxenholme駅のホームで乗り換えの列車を待つ。

 ようやくグラスゴーにたどり着き、レンタカーを借りるともう三時過ぎ。その日の九時には、スカイ島の「山中」だという宿までたどり着かなくてはならない。実にここだけで200マイル以上の旅である。過酷なスケジュールだ。
(もちろん、まだつづく)

 

ダイジェスト
(90.08.16-08.20)
暫定版
(98.07.11-07.31)
ハネムーン
(99.07.04-07.14)
すみません、ようやく
見られるようにはなりました
すみません、
ただいまお直し中です。
すみません、
まだ完成してません(^^;

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